前回の続きより

約5年前に札幌から室蘭へ帰ってきた自分。

札幌の整形外科のリハビリテーション室にいた頃の話です。

ダンベル


膝の人工関節置換術を終えた患者と退院へ向けてリハビリをしていました。
セッティングと言って膝の下にタオルなどのものを入れ、それを潰してもらう筋力トレーニングを医者から言われた通りにやっていました。相手は、60代後半で自分を孫のように慕ってくれました 笑。


担当医からの指示、上司の目もあるので言われた通りに処方されたものをやっていきますが『本当にこのままでいいのかな?』と思うようになります。可愛がられたというのも半分あると思いますが『自分の家族ならこのままにするだろうか?』『お祖母ちゃんは早く退院したいのに…』と真剣に考えようになりました。


そこで
自分の出した答えは、バランス機能向上や患者に負担なく出来る視点を変えたリハビリでありました。


臥床により、廃用性になるのは筋肉だけではなく神経や血管にも負担になります。
見えている筋肉は大きさを測ったりして効果を実感しやすいかもしれませんが、時間もかかります。筋肥大と言うのは筋肉繊維を太くすることを言います。ただ…
筋力を十分に回復できる保証は1つもありません。


目に見えて効果を感じてもらえた方が患者のモチベーションも高まるし、“一緒に良い方向へ進んでいっているんだな!!”と言う実感も沸きやすいと思います。



論点は、筋力であります!



現在ある能力やその他の能力を効率的に使って100%に近いパフォーマンスを発揮するための方法は筋肥大以外にもあるのです。
それこそ、バランストレーニングであります。



バランストレーニング…

綱渡りや片足立ち動作などで体を崩さないように保つ機能を示します。
バランストレーニングを繰り返し練習することで、“体が倒れそう”と言う感覚を鍛えることで、それに対してどのように対応するのか?と言う方法論を見つけることが出来ます。
人間はどんな動作であっても、失敗を重ねながら“経験”を積み重ねていきます。この過程を運動学習といい、
バランストレーニングではこれを重点に置きます。



実際に膝疾患の人にどのようなことを行ったのか?



膝疾患の人に重要になってくるのは“移動能力”であります。
通常の歩行運動に+αで考えます。





〇大股歩き…
大股で歩くと不安定化での支持時間が長くなるので、バランス能力が問われます。
生活では、歩行スピードが高まり、例え膝が曲がりづらくても重心移動が楽に行うことが出来ます。

〇つま先歩き…
つま先で歩くと踏み出す力を付けることが出来ますし、支持面が小さくなるのでバランス能力が高まります。生活では、階段昇降時にこの力が活かされます。

〇綱渡り歩行…
綱渡りのようにフロアーに定めた線の上を歩きます。バランス能力が高まります。内転筋と言って骨盤を閉める筋肉を同時に鍛えることが出来ます。

〇後ろ歩き歩行…
いつもしない後ろ歩きを行うことで、バランス能力が高まります。注意力も高まります。


このように視点を変えたりして
+αが特徴であります。


これをきっかけにリハ室の空気も変わり、ミーティングをしたり受動的だった仕事も能動的になり、士気が高まったのは今でも覚えています!!


“なんだ歩き方をかえるだけか…。”とがっかりされた方もいると思います。
私も学生の時はそうでした。
ただ、知ってて実践することと、知らないでただただ歩き方を変えるではセッション中の言葉掛けなどが変わってきます。

ただやっていては『次、大きく歩きますよ。後ろ歩きしますよ。』となってしまいます。
意味を理解し実践するものは『大きく歩けると信号も青の内に渡れますよ。後ろ向きで歩けるとお家に帰った時に座るときとかトイレも安全に入ることが出来ますよ。』と言うように結びつきがうまれます。


筋トレが全てか?

実践編であります、そんな普段でも出来るトレーニングを次の機会に紹介したいと思います☆



すのさき鍼灸整骨院
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これまで培った経験を生まれ育ったココ室蘭に還元して地域の方、来てくれた方のライフパートナーとして歩んでいきたいと思っています。あなたの〇〇したいという思い、是非お手伝いさせてください!!

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