≪打撲によるMP関節の痛み≫~グーを作れない、力を入れると痛い小5の女子~
【来院日】
平成29年12月
【患者情報】
小5女子、バレー部に所属
【症状・お悩み】
「グーを作れない」
「このままだとバレーの大会に出られない」
「指を伸ばしても痛い」
【来院きっかけ】
約1か月前に足底筋膜炎で当院へ通院していたため。
現在は足底筋膜炎の痛みもなし。
【受傷機転】
レシーブするときに小指MP関節を地面に擦り、痛めてしまいました。
↑
これが地面からみた受傷時の手の様子です。
左のMP関節が底面にきているのがわかると思います。
※
初診時はDIP関節を曲げようとしただけで痛みが出てました。
これは最終治療日に撮らせてもらいました。
【当院へ来るまで】
整形外科に受診しています。
骨に問題ないと言われ、一安心ですが…
痛みに関しては患部にバディテープ(※)を施行されました。
※薬指と一緒に巻くテーピングのことです。
※バディ⇒仲間。一緒にと言う意味。
この整形に行った帰りに駆け込み的に来てくれました。
【治療・経過】
※初診~3診目までは毎日(冬期休暇前だったため)
【主に使ったツボ】
T5(1)L、ふくら(5)L、曲沢L
<初診>
テープを外し、治療に入ります。
握ったり、伸ばしたりすると第5指MP関節の尺側に痛みを訴えます。
治療後、伸ばす動きはやや動かせるようになっていました。
握るとPIP関節が曲がるときに痛みがありました。
治療前と比べて本人が
「少し良くなったみたい。」と言っていたので終りました。
<2診目>
第5指を動かすとMP関節の橈側で、第5指MP関節と第4指MP関節の間の痛みを訴えます。
脊柱起立筋の外側に反応があったのでここに鍼を2本。
すると初診と同じ場所を痛むようになりました。
触診時に緊張が見られた左の曲沢と郄門へ鍼をします。
すると手掌に小指がつきました。
治療中も指を積極的に動かしてもらい関節のうごきが滑らかになつていることを確認し、治療を終えます。
≪3診目≫
今までの痛みをカバーしていたためか…
指を動かすと「肘の裏側から小指にかけて、ちょっとピリッとする。ただ、指の動きはすごく良くなって思い通りに動かすことができる。」
と言っていました。
治療後、指を動かしても大丈夫でした。
また、当院も冬期休暇に入るため次の予約を明けの6日後に入れてもらいました。
≪4診目≫
「もう治ったみたい!」と本人が笑顔で伝えくれました。
肩の緊張と肩甲骨に小さなコリがあったので関連するツボに鍼治療をして治療を終わりました。
本人と家族に治療が順調に進んだことを伝えて『また、どこか痛くなったら来てください。』と言い、笑顔で帰っていきました。
【想いと見立て】
指先の痛みや違和感は、肩甲骨や胸椎の緊張をみることで不調の原因がわかることが多いです。それは指の動きは、指だけが行っているわけではないからです。
ホワイトテープでのバディテープは、足りないものを補うという点ではオーソドックスと思います。
ただ、治癒の副産物として廃用性がおまけでついてきます。
痛い⇒固定⇒筋肉が固まる
⇒痛い…と言うループを辿るよりも
緊張点を探ることで緊張していた糸が解れたように動き出せば、痛みもなく、動きに制限は見られません。その精度を高めていければ、鍼の有効性はもっと広まるだろうと考えさせられる症例となりました。
今回使った曲沢穴についてです。
※上腕二頭筋の尺側に取るのが教科書的ですが、やや尺側に反応がありました。
院長もびっくりしたMP関節の痛みのときに肘のツボを使った理由ですが…
MP関節は肘共に末端関節ではない事にひらめきました!
そこでここに鍼をするとロックが解除されたように動きが大きく出ました。
あくまで私見ですのでご了承ください。
※
すのさき鍼灸整骨院
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~開業して36年~
これまで培った経験を生まれ育ったココ室蘭に還元して地域の方、来てくれた方のライフパートナーとして歩んでいきたいと思っています。あなたの〇〇したいという思い、是非お手伝いさせてください!!
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